手術について

手術しないと駄目?

整形外科の治療は保存治療と手術治療に大別されます。保存治療とは薬やリハビリの治療や骨折のギプス固定での治療などで、手術治療は文字通り手術による治療です。手術と聞くと怖い、絶対に受けたくない、とおっしゃる患者さんも少なくなく、確かに普通に考えれば身体を切られ、骨に穴を開けられるなんて恐ろしいというお気持ちはよく理解できます。私は長年手術に携わってきた者として、手術の利点欠点をよく理解していると自負しております。そして結果が全く同じであれば手術なしで治癒したほうがいいと考えています。しかし、ケガや疾患の中には絶対に手術をしたほうがいいというものもたくさんあり、時期を逃すと良い結果が得られないということもあります。また、同じ疾患でもある方には保存治療がよく、別の方には手術がよいということもあります。患者さんに正確な情報を与え、各患者さん個人個人にとって最良の選択をしていだけるように考えていきたいと思います。

手術を受けたい

手術を受けることを考えている方はためらわずに相談していただければと思います。
当院で可能な手術としては、ばね指に対する腱鞘切開術、手根管症候群に対する開放術、巻き爪の形成術など、局所浸潤麻酔で行うことができるものに限定しております。区域麻酔や全身麻酔が必要な手術に関しては、当院では行っておりません。
現在の医療は細分化、高度化され、各医師や病院により手術のやり方も多岐に渡ります。手術が必要、もしくはその分野のエキスパートの判断が必要と考えられれば、基幹病院や専門病院にご紹介いたします。

最近の手術、麻酔について

近年は手術も麻酔も身体に対する侵襲をできるだけ少なくする方向になっています。例えばカメラを用いた手術などは、手術手技や関節鏡、モニタなどの解像度、インプラントなどの進歩はめざましく、10年前とは全く違います。また麻酔も超音波を使用した精度の高い神経ブロックによる麻酔などの進歩により、術中、術後ともに苦痛の少ない方法が一般的になってきています。
傷の心配や、長期の休職などの不安から手術を受けられないと思っている方はご相談ください。